鉛・PCB等有害物質対策 鋼構造物資機材カタログ vol.6
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(次頁へ)2 ・ PCB含有塗料の製造期間は、昭和41年(1966年)から、通商産業省(当時)から製造中止の通達が出された昭和 47 年(1972 年)1月までとされていることから、以下の塗料のうち、これらの期間に製造されたものに限りPCBを含有しているものとする。 (PCB含有塗料)  関西ペイント(株) : ラバマリンプライマ、ラバマリン中塗、ラバマリン上塗   中国塗料(株) : 「ラバックス」シリーズ   日本ペイント(株) : ハイラバーE   東亜ペイント(株)(現(株)トウペ) : SRハイコート、SRマリンA   ※ 昭和41年(1966年)から昭和47年(1972年)1月までに製造されたものに限る。各商品名については、同様のシリーズの塩化ゴム系塗料が類似の名称で現在に至るまで継続して販売されていることがあるが、同様のシリーズであっても、PCBを添加して製造していたのはあくまで上記期間のみであり、それ以外の時期に製造された塗料にPCBは添加されていないことに十分留意されたい。 ② 塩化ゴム系塗料の使用が規定された仕様書等 塩化ゴム系塗料を標準仕様として規定していたことが確認されている仕様書等は以下のとおりである。 ・ 鋼道路橋塗装便覧においては、塩化ゴム系塗料は海岸地域のような比較的腐食性の大きい環境に適用されるべきものと ・ 水門鉄管技術基準においては、主に水圧鉄管及び水門扉に関する技術基準が規定されているところ、環循施発第1811283号平成30年11月28日環境省環境再生・資源循環局平成30年12月7日経済産業省産業技術環境局環境管理推進室 ポリ塩化ビフェニル(以下「PCB」という。)は耐水性があり、また化学的・熱的に安定であるといった特性を有することから、主として電気絶縁油や熱媒体として使用されていたが、一部塗料にも可塑剤として添加されていたことが知られている。特にPCBは塩化ゴム樹脂との相溶性がよく、耐水性に優れた液状樹脂であったことから塩化ゴム系塗料に使用されており、当該塗料が当時塗装された道路橋等の鋼構造物の塗膜からPCBが検出されている。これらの塗膜に含有するPCBの濃度は低濃度のものが多いものと考えられるが、高濃度のポリ塩化ビフェニル廃棄物(以下「PCB廃棄物」という。)として発生しているものも一部存在する。 PCB廃棄物については、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(平成13年法律第65号。以下「PCB特別措置法」という。)に基づき、高濃度PCB廃棄物及び高濃度PCB使用製品(以下「高濃度PCB廃棄物等」という。)の保管・所有事業者は処分期間内の処分等が義務付けられていることから、高濃度PCB廃棄物等となる塗膜について早急に対応を進めるため、本資料を適宜参照の上、調査と実態の把握に努めていただくようお願いします。 なお、本資料は、環境省において、関係業界団体や行政機関が保有する情報を収集・精査の上作成したものであり、今後、更なる情報が得られた場合には、改訂を行う可能性がある。 1.情報整理 (1)製品としてPCBを含有する塗料について ① PCBを含有する塗料及び製造時期 ・ PCBを可塑剤として使用した塗料(以下「PCB含有塗料」という。)は全て塩化ゴム系塗料であり、具体のメーカー名及び商品名は以下のとおりである。して、鋼道路橋の標準塗装系の一つとされている。 高濃度ポリ塩化ビフェニル含有塗膜の調査について高濃度ポリ塩化ビフェニル含有塗膜の把握について、、鉛・PCB鉛・PCB等有害物質が含まれている塗料の剥離作業に対し、下記の通達等が出され、下記の通達等が出され、施工業者・作業者及び発注者にも周知徹底が等有害物質が含まれている塗料の剥離作業に対し、厚生労働省労働基準局安全衛生部他より厚生労働省労働基準局安全衛生部他より施工業者・作業者及び発注者にも周知徹底が求められTOK本誌の無断複製・転載は固く禁じます。求められています。ています。

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